今度、老人ホームに見学にいくんですよ。
いいですね~。
見学のポイントを教えてください。
私が作った【老人ホーム見学のチェックリスト】を印刷して持っていくといいですよ。
数カ所の老人ホームを比較する場合は、時間にも限りがあります。
見学のポイントを抑えて、老人ホームを平等に比較したいものです。
有料老人ホームで入所相談員の経験がある筆者が、以下をまとめました。
- 見学の準備
- 見学の確認すべきポイント
- 見学に持っていった方が良い物
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老人ホームを見学【準備編】
別に敵対するわけではありませんが、老人ホームの見学は相手のホームベースに乗り込むことです。
「カモがネギを背負ってきた、ついでにお鍋に飛び込んでくれた」にならないようにしっかり準備して見学に望みましょう。
見学の予約
しっかりと話を聞きたいのであれば入所相談員が対応できる時間を予約します。
見学の案内が出来るのは入所相談員や施設長などの一部の職員です。
もちろん見学者にも時間の都合があるでしょうが、お互いに妥協し合って日程と時間の調整を行いましょう。
一番のダメな例は、予約なしで見学に行って見学対応ができないスタッフから話を聞くことです。
これでは見学に行った意味も、他の老人ホームとの比較もできません。
見学おススメの時間帯
12:00~13:00 | 昼食内容が見れます |
14:00~16:00 | レクレーションやおやつ風景が見れます |
見学おススメできない時間帯
12:00まで | 入浴介助があっているので浴室が見れない |
16:00以降 | 職員数が少なくなり始める時間であり、見学対応も難しくなっていく |
見学メンバーを決める
- 本人
- 妻(夫)
- 子供たち
- 姪(甥)
家族構成は様々でしょうが、2~3人くらいは一緒に見学にいきましょう。
契約者と主介護者(緊急時の連絡先1番の人)は必ず行くようにしておかないと、入所後に「こんなハズではなかった…」となるかもしれません。
出来る限り入所予定の本人も連れていきましょう。
入院中であれば外出許可をもらいます。
老人ホームの下調べ
事前にパンフレットを取り寄せておくと、聞きたいことを事前に整理しておくことができます。
特にパンフレットの写真なども、古い写真を使ってあり実際の設備は…なんてこともあるかもしれないので、しっかり下調べをしておきましょう。
老人ホームの見学【確認ポイント編】
全ての確認ポイントで完璧な老人ホームはありません。
それは個人がどこまで望むかによっても必要・不必要は変わってきます。
あくまで参考として、総合的に判断してください。
建物・設備
入所後の生活の拠点となる建物であり、快適に過ごすための設備は必要です。
基本的に料金に比例して設備のグレードも上がります。
建物の外観
- 玄関の段差
- スロープの有無
- 駐車場⇔玄関の距離
- もちろん外観の見た目も
車椅子でも不自由なく玄関の中まで入れるかを確認してください。
駐車場・立地条件
車で面会に行く人が多い場合は駐車場が敷地内もしくわ近くにあるかを確認します。
都心部では公共機関を利用して面会に来る人が多いので、駅やバス停からのアクセスを確認しておきます。
又、コンビニやスーパーが近くにあれば入所者にも買い物が便利ですね。
清潔感
当たり前のことですが掃除が行き届いた老人ホームが気持ち良いですよね。
匂いも確認しておきましょう。
室内の広さ
一日の大半の時間を過ごす場所です。
最低限、困らない広さは必要です。
特に車椅子を使っている人は、実際に車椅子の動作を確認した方がよいでしょう。
体験入居の部屋があれば見せてもらいましょう。
家具が入った状態でどれくらいの広さになるか参考になると思います。
持ち込む家具
何を持ち込んだら良いのか、何を持ち込んだらいけないのかを確認します。
- 収納タンス
- ベッド
- テーブル、椅子
- 仏壇など
※特に仏壇は火を扱うため、老人ホームによっては電気のローソクならOKという所もあります。
部屋からトイレまでの距離
個室にトイレが付いている場合は問題ありませんが、共有トイレしかない場合はトイレまでの距離を確認します。
又、車椅子でも入ることが出来る広さであるかは確認しておきます。
共同スペースの広さ
共有スペースでは食事を食べたり、レクレーションをしたり、体操をしたりと多目的に使う場所です。
ゴチャゴチャした狭さでは何もできません。
食事の時間に見学に行けば、一人当たりのスペースや通路の広さも分かります。
健康管理
入所者は高齢であり、いつも持病と薬と付き合って生活しています。
「もしも」の対応はしっかり確認しておきます。
医療機関への受診の方法
- 往診、通院
- 協力医療機関(歯科)はどこ?
通院の付き添いを誰が行うのかにより家族の役割はだいぶ変わります
急変時の対応
- 急変が起きたときはどのように対応してくれるのか?
- 家族はどのようにすればよいのか?
看取りの対応
- 看取り(老人ホームで最期を迎える)の有無
- 看取りの方法
馴染みのある老人ホームで馴染みのあるスタッフと家族に看取られたい人はしっかり内容を確認しておきましょう。
薬の管理方法
元気な人は自分で管理したい反面、介護度が高い人は介護者の管理が必要です。
利用者の状況によって管理方法を変えてくれるのかを確認しましょう。
リハビリ
老人保健施設(老健)以外でも理学療法士や作業療法士(リハビリの専門職)を雇っている所もあります。
- リハビリ器具
- リハビリの時間
- リハビリの専門職
職員の対応
介護は最終的に信頼で繋がります。
とは言え、そんな簡単に人間の本性は分かりませんよね。
だから会社の教育方針に目線を移しましょう。
スタッフのバタバタ感
バタバタしているということは、ゆとりがないという事です。
ゆとりがないということは、人手が足りないのかスキルが足りないのか。
多分どちらも不足していると思います。
利用者何人に対してスタッフ何人いるのかを数字で確認したら、各老人ホームのスタッフ体制を比較できます。
料金
ここが一番トラブルになりやすい所です。
入居一時金
- この一時金は何に使われる?
- 他の老人ホームと何が違うのか?
入居一時金は老人ホームによってピンキリです。
何故、高いのか、安いのかをしっかり確認しておきましょう。
月額費用
- 居住費
- 食費
- 介護サービス費
- 他には??
「共益費」「レクの道具代」「エプロン代」などが考えられます。
退去する時の約束事
- 入居一時金の扱い
- 退去前の何カ月前に申し出る必要があるのか?
家族の役割
それぞれの家庭の事情もあります。
家族の状況も踏まえた上で検討しましょう。
面会時間
仕事を終えてから面会にいく家族も多いでしょう。
18:00ぐらいに面会時間を終了されては困りますね。
洗濯
- 洗濯は家族が行うのか
- コインランドリーがあるのか
- 有料で業者などがやってくれるのか
- そもそも老人ホームでやってくれるのか
誰がやるかにより家族の役割も面会頻度も大きく変わります。
日用品の買い出し
洗濯同様で誰が日用品を揃えてくれるのかで家族の役割と面会頻度が変わります。
買い物ツアーや訪問販売、近くにお店があれば助かります。
入居者の生活
いかに自宅での生活スタイルに近づけるかは老人ホームの課題です。
意外なことに数字で確認できます。
食事内容と食事時間
12:00頃に見学に行けば食事内容を見ることができますね。
試食会などを催している老人ホームもあります。
夕食のスタート時間を聞いて見てください。
16:30~ 17:00~
通常、家では考えられないくらい早く食べ始めていないか確認が必要です。
私の見解では、適切な時間のギリギリの境界線は17:30です。
レクレーション
毎日実施しなければいけない規定はありません。
それでも何日に一回実施しているかは比較対象となります。
入浴回数
- 介助浴であれば最低でも3日に1回
- 2日に1回は介助浴をしている施設が多いです
- 介助が全く必要なければ毎日入ってもOK.
この数字を参考に比較してください
年間行事予定
毎月誕生会はどこの老人ホームもやっているので、あまり参考になりません。
外に出る行事(買い物ツアーや花見など)を如何に充実させているかが重要です。
老人ホームの見学に持っていくもの
- パンフレット
- ボールペン
- メモ帳
- メジャー(収納タンス幅などを確認する)
- カメラ(必ず施設側に確認して撮影)
- 介護保険被保険者証※
- 介護保険負担割合証※
- 印鑑※
※その場で部屋を予約することも考えられます。
もしくわ入所を決定することを前提に見学に行くこともあるでしょう。
この3点は入所予約で必要度が高い物です。
まとめ
老人ホームの見学は入所前に行う最後の判断基準となります。
「こんなハズではなかった…」と後悔しないように、入所者本人はもちろん、家族の方もしっかり確認する必要があります。
見学のポイントと準備する物をチェックリストとしてまとめました。
良ければ印刷して、見学の時に使ってください。
今から老人ホームを探す人はこちらも参考にしてください。