コロナの中で面会はできる?老人ホームを決める前に知っておくこと

老人ホームに入所したら、もう会えないんじゃないだろうか?』『本人の意識があるのに、そんなことやっていいのだろうか?

コロナ禍で老人ホームに入所させることをだと思う家族は多いでしょう。

その理由として『面会制限』です。

残り少ない余生を一緒に過ごせない、様子も分からない、死に際にも会えない、そんな心配をしてしまいます。

だけど、老人ホームに入所しても全く面会ができないわけではありません。

制限付きですが、面会はできます!

この記事は、退院が決まって『老人ホーム』か『自宅』で迷っている方に向けて書きました。

麦マネ(Twitter)

介護業界で22年目、41歳。ONE PIECEを愛する。
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【コロナ】老人ホームの面会状況

一回目の緊急事態宣言あたりから老人ホームの面会は大きく変わりました。

本音でいえば面会の全面中止といいたいところでしょう。

しかし認知症が進行するなどのマイナス面もあったので、老人ホームでは新しい面会スタイルを取っています。

新しい面会スタイル

コロナ前までの面会は老人ホームに遊びにいく感覚で、かなり自由でした。

ところがコロナ禍では面会をやるにも一苦労。

主に3つの面会方法があります。

アクリル板越しの面会

  • 飛沫を防ぐ
  • 同じ部屋で過ごせる
  • 手が触れあえる距離

板一枚を挟んでいるだけなので、従来の面会スタイルにもっとも近いといえます。

もちろん、検温、短時間、換気、場所は相談室など、コロナ対策は必須です。

この面会に似た方法として、玄関先で2~3mの距離を取って面会です。

冬は寒くて大変ですが、感染予防の利にかなった方法といえます。

窓越しの面会

  • お互いに姿は見える
  • 声も聞こえるかもしれない
  • スタッフにも気を使わない
  • 同じ空気は吸わない

アナログだけど、もっとも簡単にできる面会です。

従来の面会はスタッフの介入はなく、入所者と家族だけのやすらぎの時間でした。

ところがコロナ禍の面会はスタッフの介入ばかり、見張られている感じが残念です。

窓越しの面会であれば、『感染』というリスクは100%回避できるので、スタッフにも気兼ねすることありません。

リモート面会

スマホやタブレットを使って面会します。

画面ごしとはいえ、お互いに顔が見える安心感があります。

最大のメリットは距離が関係ないこと

コロナうんぬんでなく、年に数回しか面会できない遠くに住む家族。

リモートであれば互いの時間さえあえば、いつでも面会はできます。

リモートというから難しく感じますが、要はテレビ電話です。

コロナの状況により面会方法が変わる

3つの面会を解説しましたが、どこの老人ホームもできるわけではありません。

コロナの状況や感染状況によっても違います。

アクリル板越しの面会は微妙

最も面会らしいのですが、やはりリスクも最大。

  • 飛沫、接触は100%防げない
  • 外部の人間を老人ホーム内に入れる

コロナは見えない敵と戦いです。

面会者がコロナでない確証はありません。

高齢者を守るには外部との接触を避けることが一番の効果です。

緊急事態宣言で政府も『人との接触を○%減らす』と言っていました。

コロナ1波の頃から老人ホームは揃ってアクリル板などの設備を整えましたが、2波3波…

結局は老人ホームの中に入らない予防策をとっているところが多く見受けられます。

窓越しの面会は使える

老人ホーム側、面会者側にも最もリスクを追わない窓越し面会は今でも効果はあります。

コロナ禍でもできる最強の面会といえます。

リモート面会は時期尚早

  • 全ての老人ホームが機器をもっていない
  • コロナ禍で業務が多忙
  • 馴染みがない

リモート面会が始まって、まだ月日がたっていません。

当然、資本力が少ない小規模の老人ホームでは機器を揃えれていませんし、扱えるスタッフが少ないのです。

なによりコロナ禍で老人ホームの業務は一変しました。

消毒、検温、外部の規制、辞めていくスタッフ、やることがいっぱいで、正直リモート面会の勉強ができないのが現状です。

将来的にはリモート面会は当たり前になるかもしれませんが、まだまだソフト面でもハード面でも追い付いていません。

病院vs老人ホーム。コロナ禍で面会しやすいのは?

家族
家族

病院にいても老人ホームにいても面会できない。どっちがいいのだろ?

病院と老人ホームは、根本的に面会のあり方、設備が違います。

面会に対する両者の考え

  • 病院  治療が第一
  • 老人ホーム  生活する場所

病院という建物には老若男女、病気で入院している人しかいません。

患者は何らかの病気を持っているし、コロナにかかれば重度化する可能性は非常に高いのです。

だから、コロナを持ち込むことはあり得ないし、面会は二の次、三の次です。

一方、老人ホームは治療を終えて、退院後の介護が必要な人が生活する場所です。

もちろんコロナを持ち込むわけにはいけませんが、認知症が進まないように家族との時間も大事にしなければいけません。

どちらが正しいとかではなく、老人ホームは家族との面会は大事というポジションなのです。

設備、構造

コロナで患者が少なくなり赤字赤字と騒がれていますが、それは今の話。

コロナが流行る前はちゃんと潤っていたので、規模が大きい病院ほどリモート面会ができる設備も機器も揃えれています。

しかし建物の構造上、窓越し面会ができるのは限られています。

  • 入院患者は2階以上のフロアにいる
  • 1階は外来専用
  • 治療中は窓越し面会どころではない
家族
家族

確かに、病院ってそんな感じかも

一方、老人ホームでは1階に部屋があるのは珍しくありません。

居住スペースが2階だとしても、状態が安定しているので、どうにかして1階フロアまで連れ出せるのです。

結論として、コロナ禍でも面会しやすいのは老人ホームといえます。

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老人ホームのリモート面会は心配いらない

やっとLINEを使えるようになったぐらいなのに、リモートとか使えるわけない

確かに心配ですが、深く考える必要ありません。

強制ではない

そもそもリモート面会は強制ではありません。

あくまで『リモート面会の場を作りましたので、やりたい方はどうぞ』のスタイルです。

家族
家族

どうぞって言われても、できないから困っているんだよ。

スタッフも苦戦

老人ホームのスタッフも機器の扱い慣れていません。なんならスタッフの高齢化が進んでいるので、扱えるスタッフも限られているのが現状です。

お互い慣れていない状況なので、何も恥ずかしいことではありません。

どうしてもやり方が分からない場合は、老人ホームに行って、老人ホームスタッフに機器を扱ってもらってリモート面会しましょう。

老人ホームの面会制限はいつまで?

コロナで面会が不自由になっていても、期限さえ分かれば我慢もできるし頑張れるものです。

ところが2021年1月に緊急事態宣言【2回目】が発令。

しばらくは面会制限も一段と厳しくなると考えて間違いないでしょう。

過去の実績をもとに今後の予測を立ててみました。

面会制限の過去

老人ホームの面会状況
  • 2020年3月
    面会制限の開始

    コロナが全国に広がる

  • 5月
    面会制限の解除

    緊急事態宣言も解除された

  • 7月
    面会制限の開始

    コロナ第2波

コロナが落ち着いた5~6月にかけては面会制限を解除した老人ホームはたくさんありました。

第2波も落ち着けば、面会制限は解除されるかと期待していましたが、結局解除されることなく2回目の緊急事態宣言に突入しました。

今後の予測

2回目の緊急事態宣言がどれだけ効果があるか疑問ですが、これだけ老人ホームでクラスターが発生している状況です。

それを教訓に考えると老人ホームは慎重にならざるを得ません。

せめて全国の新規感染者が2桁にならないと面会制限は解けないでしょう。

仮に面会制限が解除されても、『あの頃』の自由な面会に戻れない、最低でもアクリル板越しの面会は続くと予測しています。

後悔するようなら、自宅介護

ここまでのまとめ。

  • 老人ホームは制限のもとで面会できる
  • 病院より老人ホームが面会しやすい
  • 老人ホームの力を借りればリモート面会はできる
  • 面会制限はまだまだ解けないし、自由な面会には戻らない

老人ホームに入所したからといって、『生きている間に会うのは最後』なんてことにはならないでしょう。

少なくとも病院よりは面会しやすい場所であることがわかったと思います。

家族
家族

それは分かったけど、悩むな~。

本人の意識がないなら諦めるけど、まだ言葉を話しているからな…

後悔するようなら、自宅介護を選ぶべき

まだやれることがあったのでは?』後悔するようなら、もう一度自宅介護を頑張ってみるべきです。

介護をやってみた結果、やっぱり無理なら老人ホームへ入所すればよいのです。

老人ホームを探すのであれば『近い』という理由だけでは選ばず、

  • 居住スペースが一階にある
  • リモート面会の有無
  • 感染対策

などコロナ禍での選択を行いましょう。

どちらにしろ面会制限があるのなら、より面会しやすい環境の老人ホームがおすすめです。

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