老人ホームにすぐに入れないというのは本当ですか?
老人ホームの種類によりますが、すぐに入れないことが多いです。
現役のケアマネの仕事をしているので、2ヵ月に1回は老人ホームに入居できずに困っている人の相談に乗っています。
なかには明日にでも入居しないと困るという事例もあります。
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人気がある老人ホーム
- 利用料金の安さ
- 手厚い介護と終身過ごせる老人ホーム
- 設備と立地条件
これらの条件の老人ホームは人気があるようです。
特に人気があり、すぐに入居できないのが特別養護老人ホームとグループホームです。
特別養護老人ホーム
- 入居一時金不要で月額料金も安い
- 終身過ごすことが出来る
- 社会福祉法人が運営しているため、経営が安定
特別養護老人ホームに入居できたら、家族の肩の荷は下りるため、絶大な人気があります。
特別養護老人ホームとは?他の施設との違いと入所するテクニック。
グループホーム
- 認知症の人に特化した老人ホーム
- 特別養護老人ホームよりは値段が高いが、割とリーズナブル
認知症関連で老人ホームから追い出されることが多いが、グループホームであれば対応してもらいやすいのです。
すぐに入居できない理由
何故老人ホームにすぐに入居できないのか現状を見ていきましょう。
待機者が多い
厚生労働省によると特別養護老人ホームの待機者数は30万人と発表されています。
厚労省のサイトはこちら
30万人って福岡県久留米市の人口と一緒よ。
グループホームは特養ほど待機者数が多くありません。
ただし、以下の問題があります。
・入所定員が9名以下
・グループホームの数も地域には少ない
働き手の不足
働き手の不足により入居をお断りしなければいけないことがあります。
- 入所者何人に対して介護スタッフを何人配置というルール
- 介護スタッフを揃えれない老人ホームが多発
人員配置をクリアできずに、ベッドが空いているにも関わらず、入所できないという問題もあります。
入居条件と優先順位
特別養護老人ホームの入所条件
- 要介護3以上
グループホームの入所条件
- 要支援2以上
- 主治医より認知症の診断
特別養護老人ホームの入所優先順位
- 介護度
- 一人暮らし、高齢者世帯
- 認知症
- その他要件
これらの要件を点数化し入所順番を決めています。
本当に困っている人から優先入所することになるので、先行予約有利ではありません。
グループホームの入居優先順位
- 先行予約有利
グループホームによって方針は違いますが、基本的に先に申し込みをした順番に声をかけてもらえます。
入居待ち中の対策
では希望の老人ホームが空くまでの3つの対策を解説します。
在宅サービスを検討する
一番手軽に出来ることは今使っている介護サービスを増やすことです。
担当ケアマネの腕次第で翌日からでもスケジュールを変更できます。
具体的には
- ショートステイの追加
- デイサービスや訪問介護の追加
- ベッドなどの福祉用具の追加 など
ただし基本は自宅での生活なので、家族介護の大変さには変わりはありません。
まだ自宅での介護ができる余力が家族にあれば最善の方法と言えます。
病院に入院する
本当は医療保険の使い方が違うのですが、病院の先生に相談したら入院させてくれるかもしれません。
- 小さな病院
- 昔からの主治医
こんな先生はもしかして人情で動いてくれるかもしれません。
先生、少しだけ入院させてください。
1カ月だけですよ。
別の老人ホームに入居
有料老人ホームであれば部屋が空いている可能性があります。
何で有料老人ホームは空いているのですか?
まさか、怪しいホーム??
別に有料老人ホームだから介護の質が落ちるとかではありません。
一番の理由は特別養護老人ホームより料金が高いことです。
だからと言って部屋が空きまくっているわけではありません。
有料老人ホームであれば空いているかもってことですね?
かもです。
- 一時的に有料老ホームに入居
- 地方の施設も視野に入れて探す
待機者も少ないので、特別養護老人ホームのように先が見越せない期間ではありません。
都市部では利用料金が高いので、地方を探すのも一つの手段です。
まとめ
老人ホームの種類によりますが、特養やグループホームは入所予約をしてもすぐに入所できる可能性はほぼありません。
予約して1年程度は待っておく気長な姿勢が必要です。
とは言え、1年間も介護は待てないし、1年後に入所できるかも定かではありません。
そうなれば、在宅介護のやり方を変更するか、老人ホームの種類の変更をするしかありません。
あなたはどちらを選びますか?