老人ホームの費用を抑えたい。補助を使えば約36,810円安くなる?

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自宅で介護するのに、介護者が仕事のため不在、徘徊や寝たきりなどで家族介護に限界を感じた時に思いつくのは「施設入所」の4文字だと思います。

と同時にお金の不安も生まれるでしょう。

今回の記事ではそんな経済的不安を少しでも解消できるよう分かりやすく解説します。

又、そのような経済的不安の中で、施設入所の予約者が数百人と言われている理由が理解できると思われます。

施設サービスを利用した場合の負担額

施設サービスを利用した場合は

  1. サービス費用の自己負担分
  2. 食費
  3. 居住費
  4. 日常生活費

が利用者負担となります。

もう少し分かりやすく言うと

  1. 日常の介護サービスを受ける費用
  2. 朝昼夕食の食事代
  3. お部屋代
  4. 共有費・床屋代など

この費用がかかります。

低所得の人には負担限度額が設けられている

年金などの収入が少ない人は上記の施設サービス利用料が払うことが難しい場合があります。

施設サービスが必要であるのに年金収入が少ないと食費居住費は勿論ですが介護サービス費用も支払いができません。

このように低所得の人の施設利用が困難とならないように、所得に応じて設定された限度額までを自己負担し、残りの費用額との差額分は介護保険から給付されます。

これを特定入居者介護サービス費と言います。

具体的にいうと?

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もう少し分かりやすくいうと

  • 配偶者も住民税を払っていない。
  • 預金金額が単身の場合1000万円、夫婦で2000万円以下

これがベースとなる条件です。

そして

第1段階

生活保護を受給している人

第2段階

世帯全員が住民税を免除されており、本人の年金などの収入が80万円以下の人

第3段階

世帯全員が住民税を免除されており、本人の年金などの収入が80万円越えの人

第4段階(基準費用額)

1~3段階以外の人

世帯の誰かに住民税を支払っている人がいたら、その時点で4段階に該当して、限度額の対象から外れます。

主に同居の息子さんなどが会社員として住民税を収めていることが考えられます。

自分の段階の確認方法?

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引用:介護健康福祉のお役立ち通信

食費の負担限度額の数字を確認してください。

その数字が先ほど解説した【具体的にいうと?】の図に当てはめて、自分が何段階なのか確認しましょう。

この負担認定証の場合は2段階になります。

ちなみに4段階の人は負担限度額認定証そのもの発行がありません。

使える施設は限られている

私の母もグループホームに入所しているから、すぐに手続きしよう!

認定証の発行は出来るかもしれませんが、どこでも使えるわけじゃないんですよ。

  • 特別養護老人ホーム(通称:特養)
  • 介護老人保健施設(通称:老健)
  • 介護療養型医療施設(もうすぐ介護医療院と呼ばれるようになります)

以上の3施設で行われる施設サービスで適用されます。

※各施設の内容は後日解説します。

実際にどれくらいの費用がかかるのか?

具体例①

Aさん 4段階  特養の多床室(数人の同部屋)に入所。

息子が会社に勤めているじゃよ。

Aさんのかかった費用は

食費1日あたり1392円。部屋代1日あたり855円。

食費部屋代の合計2,247円+介護サービス費+日常生活費

となり、これが1日にかかる費用です。

具体例②

Bさん 3段階  特養の多床室に入所。

夫と二人暮らしで年金生活もかなり厳しいわ。

Bさんのかかった費用は

食費1日あたり650円。部屋代1日あたり370円。

食費部屋代の合計1,020円+介護サービス費+日常生活費

となり、これが1日にかかる費用です。

差額結果

4段階のAさん 食費部屋代が2,247円/日

3段階のBさん 食費部屋代が1,020円/日

差額は1,227円/日となります。

ちなみにこれが1か月(30日)続くと食費部屋代の差額だけで36,810円/月となります。

介護保険負担限度額証の手続き方法は?

市町村窓口に下記の物をもっていきます。

  1. 介護保険負担限度額認定申請書(これは窓口にあるでしょう)
  2. 印鑑
  3. 老齢福祉年金証書及び年金振込が確認できるもの(受給者のみ)
  4. 申請者及び配偶者の方が保有する預貯金等の資産(預貯金、有価証券、時価評価額が容易に把握できる貴金属、投資信託、現金等、及び負債)の金額が分かる通帳等の写し
  5. 同意書
  6. その他、必要に応じた書類

以上が基本的な提出書類ですが、③④⑤が分かりにくいと思いますので解説します。

③主に本人の年金がいくら入っているか確認したい。

だから直近2ヶ月分の通帳コピーを出してください。2ヶ月という数字の根拠は年金が2ヶ月に1回の給付だからです。

④他にも預貯金通帳などがあれば提出してください。

⑤「嘘の報告の場合、銀行などに確認します。よいですか?」の同意書。

もちろん、嘘をつく人はいないでしょうが怖いですね・・・(;´Д`)

申請に通る裏ワザ

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一通り解説しましたが、如何ですか?負担割合証はもらえそうですか?

高齢者の大半が年金収入のみなので、収入面ではクリアーできると思うのですが、「世帯全員が住民税の免除」という個所で落選すると思います。

要は「私の(もしくわ夫婦の)年金は少ないけど、同居の子供夫婦や孫が働いているので住民税を収めている世帯」という状況になっているためです。

だから、高齢者夫婦のみの世帯や高齢者一人暮らしの世帯では、割とすんなり申請が通りやすいでしょう。

ではこれを解決する方法として同じ屋根に住んでいる子供たちと世帯を分離することです。(勿論、書類上の話)。

世帯分離することで子供さんとは別世帯となり、本人さんの世帯では住民税を収めているものがいなくなります。

特養に入所するときは住所を移すことが出来るので、8割ぐらいの人は住民票を特養に移しているようです。

まとめ

特養が経済面で負担が少く、入所予約が数百人待ちといわれている理由が少しは解消できたでしょうか?

勿論これは申請主義の話ですから「人様に預貯金を見せたくない」という方は申請する必要はありません。

逆に申請主義だから市町村から勧めてくることもありません。

私も仕事で情報提供までは行いますが、デリケートな話なので申請手続きは余程の事がない限りお手伝いはしておりません。

多分他のケアマネージャーさんも同じかと思いますので、情報として参考にして頂けたら幸いです。

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